消火用水主管網の健全性診断

概要

石災法改正に伴い、既設消火設備の見直しが急務です。弊社は、図面情報に基づき計算条件を精査した上で、図面更新から、特性の異なるポンプ並列運転時の負荷集中や締切運転リスク、経年劣化による圧損増加まで、専用の水力計算ソフトを用いて精密に検証します。
また、法規制に基づく配管破断時の給水機能維持を、ブロックバルブの最適化や耐圧対策を含めた、総合的な見直し検討を提案します。

参考

特定防災施設等に対する定期点検の実施方法の一部改正 (平成26年4月18日)

設置から40年が経過した消火用屋外給水施設については、以下のように新たな点検が義務付けられます。

  1. 加圧ポンプが当該ポンプの定格性能を満足しているかどうかを確認
  2. 加圧ポンプからの圧力損失が最大となる消火栓において放水し、放水圧力及び放水量が適正であるかどうかを確認
  3. 配管に加圧ポンプの締切圧力に等しい水圧を加えた場合において、変形、損傷、漏水がないかどうかを確認

改正告示本文は以下のリンク先をご参照ください。

サービスをご検討いただくタイミング

Case 01

図面の未整理・未更新

建設から長時間が経過しており、増設に伴う配管延長時に、その都度、図面の更新がされていない。

Solution

消火用水主管網の全体配置図の作成または更新

各エリアの増設時の配管図などの情報に基づき、消火用水主管網の全体配置図として取りまとめます。

Case 02

消火ポンプの増設

増設により各所にポンプが点在しており、揚程や形式(竪型・横型)の異なるポンプが同時起動することで、特定ポンプへの負荷集中(オーバーラン)や、低揚程側での締切運転が発生するリスクが考えられる。

Solution

消火ポンプ並行運転時の問題点の有無の確認

水力計算により、各ポンプの負荷率を求めた上で、揚程の不一致によるオーバーランや締切運転などの問題を回避するための最適な対策案を策定します。

Case 03

消火用水主管網の経年劣化

建設から長時間が経過しており、既設配管の腐食や詰まりなどの問題が生じている。

Solution

圧力損失計算と対策

NFPAの統計に基づく経年変化を、ハーゼン・ウィリアム式のC値として水力計算に反映し、圧損増大が問題となる配管区間を特定した上で、最適な対策案を立案します。

業務実施例

01

既設の図面や現地調査によりブロックバルブを含めた消火用水主管網の全体配置図を作成・更新

ブロックバルブを含めた消火用水主管網の全体配置図
02

ハーゼン・ウィリアムの式(圧力損失計算式)のC値の設定

  • 経年変化に伴うC値の推定
  • ピグクリーニング後のC値の推定
03

各火災エリアの所要流量や必要圧力に基づいた消火配管管網計算の実施

  • クリーニング前、改造前の管網
  • ピグクリーニング後、改造前の管網
  • ピグクリーニング後、改造後の管網
  • 石災法の要求により、一箇所破断があった時の管網計算
    (ブロックバルブの操作によって破断箇所を遮断した状態でも、十分な圧力を確保できることを確認する必要がある)
04

消火ポンプ並行運転の検討

  • 上記管網計算に必要な複数の消火ポンプを連結し、各々のポンプの負荷率を計算
  • 特定の消火ポンプに150%以上の負荷がかかっている時、制限オリフィス挿入による管網の再計算
05

検討結果のまとめ

検討結果のまとめ
06

消火用水主管網の改造案作成

  • ピグクリーニングによる配管内面の粗滑度の改善
  • ブロックバルブの追加により、配管損傷時の回避ルート確保
  • 一部配管のサイズアップ
  • 配管ルートの一部追加
  • 消火ポンプ並行運転の問題対策
    ①消火ポンプ吐出に制限オリフィスを設ける
    ②消火ポンプ吐出圧力制御弁の設置

管網計算に用いるソフトウェア

消火用水主管網、散水配管、スプリンクラー配管などの圧力損失計算は、メジャーオイルでも使用しているSunrise社の「Pipenet」というソフトにより計算します。下図のように複雑な配管系であっても計算することができます。
また複数の消火ポンプが接続でき、各々のポンプの性能曲線をデータとして入力できるので、消火ポンプの並行運転の可否や問題点を検討することができます。

カタログ

消火配管の水力計算・健全性診断のカタログは、こちらからご覧いただけます。

消火用水主管網見直しのカタログ